募集終了しました

求人

福岡地域

リノベーションディレクター

ビンテージビルの再生から、まちの再生へ。福岡のリノベを牽引する、新しい力を求む!

株式会社スペースRデザイン

▼〝ビンテージビル〟にスポットライトを

博多駅南の『山王マンション』、川端商店街裏手の『冷泉荘』といえば、福岡のリノベーション文化を牽引したともいえるシンボル的存在。古さゆえの持ち味を活かした空間の魅力もさることながら、入居者によるコミュニティが渦巻くエネルギーとなってさらなる人を呼び、〝リノベーション〟というひとつのムーブメントを巻き起こしました。この言葉がまだ新しかった時代において、福岡でその価値や可能性を、強烈に印象づけた事例です。
スクリーンショット 2016-02-04 15.19.49
これらの物件を手がけたのが、『株式会社スペースRデザイン』。全国でも先駆けてリノベーション事業に着手し、確かなノウハウも可能性も手探りだったころから、古い建物とまちの再生事業に取り組んできた会社です。
DSC_0453
今回、新しい仲間を募集するにあたって、チームの核である皆さんにお話を伺ってきました!代表の吉原勝己さん(右)、再生デザイナーの森岡陽介さん(中)、ディレクターの北嵜剛司さん(左)です。

吉原さん「福岡、とくに天神や博多といった中心部は、新陳代謝が激しく、ある意味で〝あたらしいまち〟。盛んに立て替えが行われ、非常に早いスパンでまちの風景が変わっていっています。僕は福岡生まれ、福岡育ちですが、あまりにも目まぐるしく景色が変わるので、いつしか〝福岡らしさってなんだろう〟という問いを持つようになりました。変化し続けるこのまちにおいて、古い建物こそ原風景といえるんじゃないか、この土地ならではのものを守りたい。そんな思いでリノベーションを始めたんです。」
DSC_0341
着目したのは、時代の波に押しやられ、建物の価値が風化してしまった古い建物。スペースRデザインでは、それらの物件を〝ビンテージビル〟と呼ぶことで矜持を取り戻させ、一つひとつを〝活かす〟という方法で、息を吹き込んでいきました。

吉原さん「不思議なものですが、古いものを大事にすればするほど、入居者の方にしても仕事仲間にしても、いい出会いに恵まれました。どんなに魅力的な空間をつくっても、そこに人が入らなければ、その場所は、いきいきと動き出しません。あるものを活かすというのは、人や思いを繋いでいく作業。ビンテージビルの再生を通して、集まった人の輪がさらなるパワーになることを、だんだんと実感していきました。当時〝リノベーションって何?〟みたいな時代でも、これは福岡の底力になると確信できたんですね。」

スペースRデザインが手がけるリノベーション物件で特徴的なのは、そのバリエーション!取材に伺った『新高砂マンション』も、一部屋一部屋コンセプトが異なり、ラインナップを眺めているだけで、わくわくしてきます。
DSC_0416
吉原さん「リノベーションを始めたのが、国内でもかなり初期のほうだったということもあり、実験的に一部屋一部屋進めていったんです。建築家やインテリアデザイナー、学生さんのアイデアも募って、一つひとつに社運をかけて…。だから、今のバリエーションは、その蓄積でしかありません。何十年も掛けてリノベーションしている物件なんて、全国見渡してもそうそうないと思います(笑)」

たしかに、デザインが違えば、建材も違うし、結果的にコストもかかる…。
しかし、その一つひとつが歴史であり物語であると思うと、やっぱり魅力を感じずにはいられません。

「いいリノベーションとは何か、悩む時期もありました」試行錯誤の時代を振り返って、そう話してくれたのは、再生デザイナーの森岡さん。
DSC_0367
森岡さん「賃貸物件のリノベーションは、入居者の方に喜ばれないと良しとされません。考えれば考えるほど、正解がわからなくなってしまって。でも、そんな中で〝心地よい空間をつくることがリノベーションなんだ〟という僕なりの答えに行きつきました。過剰な設備もデザインも必要なくて、大事なのは、その建物自体の持ち味や、その部屋ならではの景色を活かすこと。土地に建物を建てるときに、日当たりや風の向きなどの諸条件があるのと同じように、間取り自体を諸条件と考えるんです。それを活かす道を探していくと、自然にその部屋にしかないデザインが出来上がっていくようになりました。」

時代の声に耳を傾けながら、リノベーションの可能性を探り続けて十数年。ここ最近は、DIYという言葉が身近になって、そのニーズも変化してきたとか。〝つくるをたのしむ〟若い世代を中心に、今求められているのは、〝手を加えすぎないリノベーション〟だそうです。

▼つくるをたのしむ。リノベーションは新世代に…
創造する余白を残した『フォリアオークス』

吉原さん「リノベーションもずいぶん親しまれるようになって、そうすると、今度は自分で手を加えたいという方が増えました。なので、今は、それを見越した設計が求められています。出来合いのリノベーションは、デザイナーズ物件と同じという感覚になってしまったんですね。豪華じゃないけど、創造する楽しみがある。つくりこまれていない分、自分で手を加える余白がある。そういったニーズが高まりつつあります。」
DSC_0462
そんな新しいリノベーションのプロジェクトが目下進行中ということで、紹介してもらったのは『フォリアオークス』という物件。
後日『フォリアオークス』は福岡移住不動産にてご紹介。

パイン材の無垢フローリングにむき出しのコンクリート。壁に貼られた合板は、木目を活かしてシェルフにするもよし、自分の好きな色にカラーリングするもよし。入居者は、この空間を、自分で自由に育て上げることができるそうです。
DSC_0505
森岡さん「入居者さんのDIYをサポートする『リノっしょ』という活動もしているので、この空間を楽しむアドバイスは、いろいろしていきたいなと思っています。基本的に僕たちの扱う物件では原状回復を求めていないので、その代わりに管理という意味も含めて、伴走しながらDIYをするんですね。リノベーションって、単にきれいにすることではなくて、暮らしの中で感じるちょっとしたズレを解消していくことだと思うんです。そのズレは、ライフスタイルや家族構成の変化によっても、日々生まれてくるもの。物件が完成してからも、入居者さんの居心地のいい空間を追求していきたいと思っています。」

▼現場のたずなを握る〝ディレクター職〟を大募集!

今回は、そんなリノベーション業界のパイオニア・スペースRデザインで、リノベーションディレクター(1名)の募集です。
なんと、こんな風に表だって求人をするのは初めてだそう!
DSC_0395
北嵜さん「そうなんです。今回募集するのは僕がやってきているディレクター職です。これはリノベーションプロジェクトを総合的にまとめる仕事。社内の人たちとの仕事が半分、社外の人たちとの仕事が半分です。市場分析をもとに、コンセプト立案からターゲット設定。デザインテーマやプロモーション計画まで幅広い業務です。企業から見積もりをとったり、時には折衝したり…。業者さんのマネージメントや、現場でのディレクションもしなければならないので、ある程度経験がある方が望ましいですね。例えば、設計事務所やインテリアデザイン会社、工事会社などで実務経験が3年くらいあって、建築分野の軸足がしっかりあれば、活躍の機会は山ほどあるかと思います。」

DSC_0465
今回の募集で代表の吉原さんは、「うちの会社を〝好き〟と思ってくれる方との新たな出会いに期待します!」とのこと。

吉原さん「これまで、求人といった求人をしてこなかったので、どんな方と出会えるか全く未知の世界です。〝したい〟と〝できる〟が一致しないケースもあるだろうし、もちろん相性だってあると思います。うちは、苦手なことを続けるよりも、得意分野で才能をどんどん伸ばしてほしいというのが方針なので、組織の中で役割をスライドさせることも多いです。そういう意味では、大前提として、企業理念に共感してもらえる方。その次に、何か自分の才能を活かせる方に来てもらえると嬉しいですね。」

▼住まい+αの提案でリノベーションを次のステップに

最後に、スペースRデザインのこれからの展望について伺いました。

吉原さん「福岡でのリノベーションの経験値を活かして、もう少しエリアを拡大したいなと思っています。これまでは、中心部におけるビンテージビルの存在価値というものに向き合ってきたのですが、そこから、コミュニティづくり・まちづくりへとテーマが広がっていきました。そうすると、よりリノベーションが求められるのは、街中よりも衰退している地方のほうじゃないかと…。中心部が一極集中化して栄えるがために衰退してしまったほかのエリアを、ビンテージビルのリノベーションで再生したいと思っています。」
DSC_0351
人が集まる場所をつくることで、雇用や利益を生んでいく…。ボランティア的発想のまちづくりではなく、本当の意味で地域活性をしていきたいと、吉原さんは話します。

吉原さん「住む場所に続いて、活動の場所の提供も、視野に入れています。たとえば、『山王マンション』では、1階をオープンスペースにしていますが、そこの運営を仕事として提供したり…。まちのエネルギーとなるような物件や場所をつくるためにも、住まい+αでいろんな可能性を探っていきたいですね。こうやって振り返っていると、いつの時代も手探りの課題に向き合っているようですが、それを開拓するのが楽しみでもあります。この冒険をいっしょになって楽しんでくれるような、〝福岡県下を活性化するんだ!〟くらいの気概がある方に、来ていただけたら嬉しいです。」
DSC_0423

会社名
株式会社スペースRデザイン
募集期間
〜3月9日(水)
採用人数
1名
募集職種
リノベーション・ディレクター
雇用形態
契約社員または正社員
勤務地
福岡県福岡市中央区大名2丁目8-18 天神パークビル
勤務時間
9:00~18:00
給与
経験・能力を考慮のうえ決定
福利厚生
昇給年1回、交通費支給(上限3万円)
社会保険、健康診断年1回
各種手当(技能手当、特別手当)、有給休暇
休日休暇
隔週休2日制、祝日、夏季、年末年始
仕事内容
リノベーション設計・デザイン、工事管理
賃貸住宅再生の企画コンサルティング
イベント企画運営
応募資格
・3年以上の設計監理業務実務経験者
(建築士資格者優遇)
・普通自動車免許(AT限定可)
・20代後半~40代前半まで
選考プロセス
STEP-1.本サイトへお申込み
STEP-2.書類選考
STEP-3.面接
備考
【求めるスキル】
建築士、ホームインスペクター

【求める人物像】
・リーダーシップがあり責任感がある方
・既成概念にとらわれず探究できる方
・福岡のまちづくりに興味がある方
・古い建物が好きな方
募集終了しました

この記事を書いた人

藤井優子
山口県下関市出身。 福岡でタウン誌の編集を経て、フリーライターに。主に暮らしや結婚などライフスタイルにまつわる媒体に携わる。糸島市HPにてコラム「糸島くらし」、福岡R不動産サイト「移住者インタビュー」などを連載。